「ARROWS NX F−04G」に世界で初めて搭載された機能は「虹彩認証」と「TransferJet(トランスファージェット)」の2つ。
未来感のある見た目のおかげで「虹彩認証」が話題を集めがちですが、スマートフォンで撮影した写真や動画をPCやタブレットに無線で超高速転送できる「TransferJet」もとても便利な機能となっています。
先日、旅行に行って写真を300枚ほど撮りましたが、TransferJetのおかげでサクッと写真を整理することができました。というわけで今回は「TransferJet」のレビューでございます。
TransferJetとは?
TransferJetとは、なんぞやというとワイヤレスなのに写真や動画など大容量のデータを超高速で転送(シェア)できる規格・技術・製品です。
ワイヤレスで写真をシェアできる製品といえば、「Eye-Fi」や「FlashAir」がありますが、大きく分類するとすれば同じような製品です。そんな便利な機能が世界で初めてスマートフォンに搭載されたというわけ。
これまでEye-FiもFlashAirも使ってきましたが、いずれもWi-Fiを利用して写真を転送するため、転送速度が遅く、転送が不安定です。
一方、TransferJetの転送速度は、実測値が最大375Mbpsと超高速。Wi-Fiのような広範囲の無縁通信ではなく、3cmという近接無線通信のため、電波干渉の影響を受けにくくデータ転送も安定して行えます。
また、Eye-FiやFlashAirは、写真を受信するためにWi-Fiの接続先を切り替えたり、カメラを転送モードにする必要があるなど、準備に手間と時間がかかってしまうため、他人とシェアする気になれないというのが正直なところでしたが、TransferJetは非常にカンタンかつ快適に行えます。
ARROWS NX F-04Gで「TransferJet」を使ってみた!
旅行に行って「ARROWS NX F-04G」のカメラで300枚ほど写真を撮影してきました。これまではPCにUSBケーブルで接続してPCに転送して写真を整理してからFlickrなり、最近ではGoogleフォトにアップロードしていましたが、有線での転送はずっとわずらわしいと感じていました。
TransferJetならば、USBケーブルは不要。ただ、TransferJet専用のアダプタが必要になります。
専用のアダプタはPC用のUSB型、Android用のmicroUSB型、iPhone用のLightning型の3種類が発売されています。
専用のアプリをインストールする必要がありますが、セットアップ作業は一切なし。アプリをインストールすればそれでいいので手間はありません。(F-04Gにはプリインストールされています)
PCやタブレットに専用のアダプタを挿入したら、インストールしたアプリを起動し、「ARROWS NX F-04G」で転送したい写真や動画をギャラリーアプリで選んで、共有アイコンからTransferJetを選択します。
あとは、専用のアダプタに「ARROWS NX F-04G」に近づけるだけ。これで写真や動画を超高速で転送することができます。
約290枚の写真と3つの4K動画の転送にかかった時間は約3分でした。総データ容量はなんと1.23GB。約3MBの写真の転送にかかる時間は数秒、1分間の4K動画は約40秒。超高速の謳い文句に偽りなしでしょう、これは。
▼約3MB前後の写真と4K動画が超高速でスルスルとPCに転送される様子。
未発売のSDカード版「TransferJet」を試す
ケータイ会議に参加するにあたって、発売済みのTransferJetのアダプタのほかに、未発売のSDカード版TransferJetまで提供いただきました。ありがたや。
旅行では、ミラーレス一眼にTransferJetを込めて写真を撮影していたわけですが、やはりスマートフォンとミラーレス一眼で撮影する写真には大きな差があるわけでして、キレイな写真をInstagramに投稿する時は、ミラーレス一眼で撮影した写真を使いたいわけです。
そんなときは、TransferJetを使ってカメラから「ARROWS NX F-04G」に写真を転送してからInstagramに投稿していました。
ミラーレス一眼で撮影した容量の大きい写真でさえも短い時間で転送できるのは非常に気持ちが良く、スマートフォンに接続しているWi-Fiを変更する、接続されるまで待つ、といった手間なく転送できるのが非常に快適です。
ちなみに、TransferJetのSDカードは2015年夏発売予定と案内されています。
TransferJetの良いところ、イマイチなところ
TransferJetの良いところは言わずもがなですが、無線ながら高速通信であることでしょう。4Kの動画であろうとたった数秒で転送できてしまうこのサクサク感は気持ちよすぎます。
また、3cmと限られた範囲内で転送できるため、イベントや発表会など狭い会場に人数が集まり、電波干渉が発生しやすい場所でも安定かつ超高速でPCに写真を転送できるのもブロガーとしては非常に便利に感じるところです。
イマイチなところは専用のアダプタが必要になるということ。写真を転送するたびにアダプタを接続しなければならないというのは許容範囲の手間でしたが、アダプタの価格は決して安くはなく、さらにOSごとに購入する必要があるというのは結構ヘビーです。
また、撮影した写真をTransferJetを使って、友だちとシェアしたいというニーズもあるかと思いますが、常にアダプタを持ち歩く必要があり、さらにデータの転送は1対1となっているため、大人数に写真をシェアしたいという用途にはあまり向いていないのかもしれません。
なので、旅行中は「ARROWS NX F-04G」で撮影した写真をTransferJetでタブレットに転送して、シェア専用のデバイスとしてタブレットを使っていました。欲しい写真があればTransferJetなどでここから自由に取ってね、という感じで。
あとは、PC用のアダプタがMacで使えないのも非常に残念・・・。
発売前ではあるものの、TransferJetのSDカードに言及するのであれば、転送する写真を選択できないため、欲しくない写真までも「ARROWS NX F-04G」に転送されてしまうことに。
→送信したい写真をカメラ側で選択(DPOFアプリにて)したあと、TrasnferJetを使って転送することで、選択した写真のみを転送することが可能でした。お詫びして訂正いたします。
と、気になるところはあるものの、TransferJetの無線による超高速転送と、手間のかからないストレスフリーさはそれらの気になるところをすべて吹き飛ばすほどのメリットがあります。
旅行中など写真を撮りまくるイベントごとには欠かせないモノがまたひとつ増えました。
レビュー期間終了後は端末、アクセサリをそのまま使い続けます。
▼以下のリンク先から他のブロガーさんが書いた「ARROWS NX F-04G」のレビュー記事を読むことができます。
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