どっちを選ぶ?Galaxy S23とPixel 7 Proの違いを比較
SamsungがGalaxy S23を発売しました。
日本での発売日は4月20日。すでにドコモオンラインショップ、auオンラインショップ、楽天モバイルで予約受付が開始しています。
3つのカメラレンズを縦に並べたシンプルなデザインに生まれ変わり、Galaxy S23のために特別に最適化されたことで“世界最速のSnapdragon”として開発されたSnapdragon 8 Gen2 for Galaxyを搭載。前世代に比べてバッテリー容量が増加し、ディスプレイは日差しの強い屋外でも見やすく改善されています。
既にグローバルでは発売されており、例年どおりであれば日本でも春ごろにキャリアを通じて発売されるため、購入を検討している人も多いはず。
同じく長期間のOSアップデートを保証しているGoogleのPixel 7 Proが競合機種としては最適かもしれません。この記事では、どちらが自分にとって最適なのかを判断するために、「Galaxy S23」と「Pixel 7 Pro」の違いをまとめて比較しています。ぜひ購入の参考にしてください。
目次
- Galaxy S23とPixel 7 Proの違いを比較
- 価格と容量
- デザイン
- 大きさと重さ
- ディスプレイ
- カメラ
- 性能と発熱
- 電池持ちとバッテリー容量
- 5GとWi-Fi 6E
- 超音波と光学式の指紋認証センサー
- アップデート保証が長いのは?
- まとめ:Galaxy S23とPixel 7 Proどっちを選ぶ?
Galaxy S23とPixel 7 Proの違いを比較
Galaxy S23 | Pixel 7 Pro | |
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デザイン | ||
カラー | CreamLavenderGreen (日本発売なし)Phantom Black | ObsidianSnowHazel |
価格と容量 |
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サイズ | 146.3 x 70.9 x 7.6 mm | 162.9 x 76.6 x 8.9 mm |
重さ | 168g | 212g |
OS |
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チップセット | Snapdragon 8 Gen 2 for Galaxy | Google Tensor G2 |
ディスプレイ |
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メインカメラ |
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フロントカメラ |
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カメラ機能 |
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動画撮影 |
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バッテリー容量 | 3900mAh | 5000mAh |
電池持ち</td> | 最大22時間の動画連続再生 | 24時間以上の電池持ち |
充電性能 |
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Wi-Fi | 802.11 a/b/g/n/ac/ax/6e | 802.11 a/b/g/n/ac/ax/6e |
5G |
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デュアルeSIM | X | ○ |
Bluetooth | 5.3 | 5.2 |
FeliCa | ○ | ○ |
防水・防塵 | IP68 | IP68 |
生体認証 |
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購入特典 | ? | Google OneのVPI機能が無料に |
価格と容量
Pixel 7 Proの価格はGoogle Store版の128GBが124,300円、256GBが139,700円です。
Galaxy S23はキャリアからのみ購入可能。ドコモ版の機種代金は136,620円、au版の機種代金が136,330円、楽天モバイル版の機種代金は147,700円です。
端末購入サポート適用時の負担金や割引適用後の価格、ポイント還元も含めた実質価格は以下のとおりです。
Galaxy S23の価格
docomo | |
機種代金 | 136,620円 |
負担金 | ▼23ヶ月目に返却83,820円毎月の支払額3,644円/月 |
au | |
機種代金 | 114,800円 |
負担金 | 端末返却で64,400円毎月の支払額2,800円/月 |
Rakuten | |
機種代金 | 147,700円 |
負担金 | 毎月の支払額6,154円/月 |
Samsung | |
機種代金 | 販売なし |
負担金 | 販売なし |
Pixel 7 Proの価格
docomo | ||
容量 | 128GB | 256GB |
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機種代金 | 販売なし | 販売なし |
負担金 | 販売なし | 販売なし |
au | ||
容量 | 128GB | 256GB |
機種代金 | 販売なし | 販売なし |
負担金 | 販売なし | 販売なし |
SoftBank | ||
容量 | 128GB | 256GB |
機種代金 | 131,760円 | 146,160円 |
負担金 | 端末返却で72,720円毎月の支払額3,030円/月 | 端末返却で65,520円毎月の支払額2,730円/月 |
容量 | 128GB | 256GB |
機種代金 | 124,300円 | 139,700円 |
デザイン
Galaxy S23では賛否あったコンターカットデザインが廃止され、新たに金属リングで囲った3つのカメラレンズを縦に並べたシンプルなデザインに変更されました。
対するPixel 7 Proは本体を横断するメタル製のカメラバーを採用。このデザインは賛否が分かれるところです。
また、世界中で多数のユーザーからカメラバーが突然割れてしまう現象が報告されているにも関わらず、Googleが声明を出さず有償修理を促していることが端末を選ぶ上での不安要素になります。
前面はどちらもパンチホールを採用。どちらのデザインを好むかは人によりますが、個人的には等幅感の強いベゼルを採用したGalaxy S23の方が好印象です。
カラーはGalaxy S23がクリーム、ラベンダー、ファントムブラック、グリーン(日本販売なし)の4色、Pixel 7 Proがオブシディアン、スノー、ヘーゼルの3色をラインナップしています。
大きさと重さ
大きさはPixel 7 Proの6.7インチ/幅76.6mmに対して、Galaxy S23は6.1インチ/幅70.9mmです。
片手で操作するには大きすぎるPixel 7 Proに対して、Galaxy S23のサイズ感はちょうど片手に収まるサイズ感です。Galaxy S23も片手で操作したい人にとっては少し大きいと感じますが、Pixel 7 Proに比べれば快適に操作できます。
重さは212gのPixel 7 Proに対して、Galaxy S23は44gも軽量です。大きさと重さを考慮すると片手操作に優れているのはGalaxy S23と評価して良いでしょう。
ディスプレイ
画面サイズはPixel 7 Proの方が大きく、大画面で動画やゲームを楽しみたい場合はGalaxy S23よりもおすすめできます。
どちらもリフレッシュレート最大120Hzのためディスプレイに映し出される映像の滑らかさは同じ。
ただし、最小値はGalaxy S23の48Hzに対して、Pixel 7 Proは10Hzのため、画面が動いていないときや画面をゆっくりスクロールするなど、画面がわずかに動いているときはPixel 7 Proの方が消費電力は優秀です。
画面の明るさはピーク輝度がPixel 7 Proは1,500ニト、Galaxy S23は1,750ニトです。
さらに、3段階の明るさに応じてカラートーンを調整して画面の見やすさを向上するビジョンブースターにも対応しているため、日差しの強い屋外でカメラを使う時などGalaxy S23の方が画面は見やすいでしょう。
強化ガラスはどちらもGorilla Glassを採用しています。
サステブルも特徴のGalaxy S23には、22%のリサイクル素材を使用した最新の強化ガラス「Gorilla Glass Victus 2」が採用されています。
リサイクル素材を使用してもキズに対する耐性をキープしながら、高さ1mからコンクリートに落としたり、高さ2mからアスファルトに落とすテストに合格するなど、コンクリートのような粗い表面への落下性能が向上するなど、画面の耐久性はGalaxy S23の方が優れています。
カメラ
カメラはどちらも広角+超広角+望遠レンズで構成されるトリプルカメラです。
最も利用機会の多い広角レンズはどちらも50MP。絞り値・ピクセル幅・視野角もほぼ同じです。
12MPの超広角レンズも両機種同じ。絞り値も変わりません。ただし、視野角はPixel 7 Proの方が広いため、景色をよりダイナミックに、狭い室内でも多くの被写体を画角に収めることが可能です。ピクセル幅はGalaxy S23の方が優秀なため、明るくノイズの少ない撮影が可能です。
スポーツ観戦で活躍する望遠レンズには、大きな違いがあります。
光学3倍のGalaxy S23に対して、Pixel 7 Proは光学5倍ズームのため、より遠くの被写体を画質の劣化なく綺麗に撮影できます。絞り値やピクセル幅は劣るものの、48MPの超高解像度レンズとピクセルビニングの組み合せによって明るく撮れます。
デジタルズームにおいてはどちらも最大30倍ですが、Pixel 7 Proは超高画素センサーの中央部の12MPだけを切り出すことで、等倍の広角レンズを使った2倍ズーム、5倍の望遠レンズを使った10倍ズームが可能です。どちらも光学相当を謳っており、携帯総合研究所のレビューでもその効果を確かに実感し、Pixel 7 Proのズーム撮影をかなり高く評価しています。
スマートフォンのズーム撮影は、一眼レフカメラとは違い、焦点距離の異なるレンズを切り替えてズームするスイッチング方式のため、レンズ間の倍率においては画質が劣化しますが、Pixel 7 Proでは広角レンズと望遠レンズで撮影した2つの画像データを融合する特別な超解像ズームに対応することで等倍〜30倍まで高画質で撮影可能。
画質に大きく関わるイメージセンサーはPixel 7 ProがISOCELL GN1を採用しています。Galaxy S23のイメージセンサーは非公開ですが、Galaxy S22ではPixel 7 ProのGN1の後継であるGN5が搭載されていたことから、イメージセンサーではGalaxy S23が上回っているはずです。
写真や動画の画質はレンズなどハードウェアの性能だけでは決まらず、ソフトウェアの処理も大きく関係します。
世界中から2000万票を集めたカメラテストでは、Pixel 6aとPixel 7 Proが3位以下を大きく引き離して1位、2位を獲得。Galaxy S22 Ultraが5位に選ばれています。
つまり、Googleはカメラのソフトウェア処理においてかなり優秀であらゆるメーカーの中でトップにいると評価できます。
特に肌の色を正確に再現するリアルトーン、一眼レフのように背景を自然にぼかすポートレートモード、ノイズを大幅に低減して明るく撮れる夜間撮影、前述した超解像ズームと機械学習を活用した光学相当の2倍および10倍ズームも高く評価されています。
一方で、Galaxy S23は8K動画撮影や細かな調整が行える純正のプロカメラアプリExpertRAWが利用できるなど、明らかに優れている要素もあります。
性能と発熱
Pixel 7Proには、Googleの独自チップ「Google Tensor G2」が搭載されています。
Google Tensor G2は機械学習に特化したチップで、Googleフォトにアップロードしたすべての写真を対象にボケを補正したり、超解像ズームとの組み合わせによって光学に近い2倍ズーム、音声入力にて絵文字が自動で提案されるサジェスト機能、絵文字の検索、ボイスメッセージの書き起こし、ボイスメモで話者を識別できるラベル機能など便利な機能を実現します。
Galaxy S23には、特別な最適化によって“世界最速のSnapdragon”を実現したSnapdragon 8 Gen2 for Galaxyが搭載されています。
基本的な操作の快適さに関わるCPUの性能は約50%、ゲームアプリなどの快適さに関わるGPUの性能は約100%も向上するなど、Pixel 7 ProのGoogle Tensor G2よりも優秀です。
なお、複数のアプリを使い分けながら利用するマルチタスキング時の操作感に関わるメモリの容量はGalaxy S23が8GB、Pixel 7 Proが12GBです。
発熱における性能低下においては、Wild Life Stress Testを使った検証にてどちらも40%程度性能が低下していますが、Galaxy S23の性能低下後のロースコアがPixel 7 Proのベストスコアを上回る結果に。
また、Galaxy S23には、充電しながらゲームをプレイする場合でもバッテリーを充電せずシステムに直接電力を供給することで発熱を大きく抑えられる「直接給電」にも対応するなど発熱はGalaxy S23の方が優秀なようです。
Galaxy S23 | Pixel 7 Pro | |
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3DMark Wild Life Extreme (GPU) |
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Geekbench 5 (CPU) |
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AnTuTu | 1,230,000前後 | 800,000前後 |
Wild Life Stress Test |
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電池持ちとバッテリー容量
スマートフォンの電池持ちはバッテリー容量と消費電力で決まります。
バッテリー容量はGalaxy S23の3,900mAhに対してPixel 7 Proは5,000mAhと、かなり大きな違いがあります。消費電力は画面サイズの小さなGalaxy S23の方が優秀でしょう。
チップの消費電力については現時点で比べる手段がありませんが、発売後に公開された海外メディアレビューでは、Galaxy S23の電池持ちはかなり高く評価されています。
SamMobileはWi-Fi接続時であれば翌日の朝まで、4Gまたは5G接続時では当日の夜遅くまで使用できると評価し、Android Policeは1日中使用できた日も含めて平均で7〜8時間の画面オンを記録し、11時間以上の画面オンを記録したこともあるとして電池持ちはかなり優れているとレポートしています。
The Vergeも常時表示ディスプレイをオンに設定してWi-Fiを使用しない時間が長い日ーーつまり消費電力が高い日でも就寝前の電池残量は50%程度と報告するなど、電池持ちに不満が聞かれた、Galaxy S22|S21から大きく改善しているようです。
また、PC Markを使った電池持ちテストにおいて9時間台から13時間まで大きく伸びたことによっても電池持ちの大幅な改善が裏付けられています。バッテリーの容量が200mAh増加に加えて、チップセットの消費電力の改善が要員でしょう。
Pixel 7 Proも電池持ちはかなり優秀です。
朝9時から使い始めてマップによる乗り換え検索とルート案内、インスタグラムでのスポット検索を行い630枚の写真と動画を撮影。屋外モードによって画面の輝度と共に消費電力が大きく跳ね上がるような状況でヘビーに利用して16時30分ごろにようやく0%になるほど。
海外メディアのtechradarも5点満点の電池持ち評価においてGalaxy S23に4.5点、Pixel 7 Proに4点と大きく変わらない点数をつけています。どちらを選んでも電池持ちに大きな不満はないでしょう。
有線充電においては、どちらもUSB PD 3.0による急速充電に対応。30分間で50%まで充電きます。なお、ワイヤレス充電はPixel 7 Proの方が出力が高いものの、フルスピードで充電するには別売りのPixel Stand(第2世代)が必要です。
5GとWi-Fi 6E
超高速通信が可能な5Gには、対応エリアの多いSub6と一部のスポットで利用できるミリ波の2種類があります。
機種やキャリアによって異なるものの、ミリ波は受信時4〜5Gbps程度、送信時480Mbps〜1Gbps程度。Sub6は受信時2Gbps程度、送信時200Mbps程度で通信できます(いずれも理論値)
Wi-Fi 6Eでは、これまで利用されていない6GHz帯で通信するため電波干渉の影響が少なく、1チャンネルの周波数幅が広いことから混雑しにくいこともあって安定した高速通信が期待できます。
両機種ともミリ波を含む5GとWi-Fi 6Eに対応しているため違いはありません。ただし、日本で発売される際は最適化によって通信速度に差が出る可能性があります。
超音波と光学式の指紋認証センサー
両機種とも画面に指を乗せて画面ロックを解除したり、決済が利用できる指紋認証センサーを搭載しています。
Pixel 7 Proが光学式のセンサーを採用しているのに対して、Galaxy S23は精度や信頼性、認証速度の面で優れる超音波式のセンサーを採用しています。
どちらも顔認証に対応していますが、マスクがまだ手放せない日本において指紋認証の利用機会が多く、画面ロックの解除でなるべくストレスを感じたくないのであれば、超音波式の指紋認証センサーを採用したGalaxy S23を選んだ方がいいでしょう。
アップデート保証が長いのは?
Androidスマートフォンにおいて長期アップデートを保証しているのがGoogleとSamsungです。
Pixel 7 ProとGalaxy S23は、どちらも5年間のセキュリティアップデートが保証されています。日本における携帯電話の平均的な使用期間は4.6年なので、ほとんどの人が買い換えるまで安心して利用できるでしょう。
一方、OSアップデートはPixel 7 Proの3年間に対して、Galaxy S23は4世代保証と差があります。
わかりやすく書き直すとPixel 7 ProはAndroid 14、15、16まで。Galaxy S23はAndroid 14、15、16、17まで最新版にアップデートできます。1バージョン分、Galaxy S23が長くなっています。
まとめ:Galaxy S23とPixel 7 Proどっちを選ぶ?
Galaxy S23は、片手にしっかり収まるボディに、より高速なSnapdragon 8 Gen 2を搭載。屋外でも明るく滑らかに映像が表示されるディスプレイ、光学3倍ズーム付きのトリプルカメラ、ストレスなくスムーズに画面ロックを解除できる超音波式の指紋認証センサー、Pixle 7 Proよりも1バージョン分多いOSアップデート保証が付いています。電池持ちも優秀です。
対するPixel 7 Proは、動画やゲームを大画面で楽しめるほか、機械学習に特化したGoogle Tensor G2チップによるリアルタイム書き起こしに対応したボイスメモなど魅力的なAI機能を体験できます。カメラは光学5倍ズームや光学相当の10倍ズーム、複数のレンズで記録したデータを融合する特別な超解像ズームなど、等倍から30倍までクオリティの高い写真を記録できる優れたズーム機能を搭載。カメラのソフトウェア処理は他のメーカーの追随を許さないほど優秀です。
より長期間のOSアップデート保証や優れたチップの性能と発熱、受け入れやすいデザイン、片手で扱いやすいサイズ感を好むのであれば、Galaxy S23がおすすめ。大型のディスプレイにカメラを含むAIや機械学習を駆使した機能を好むのであれば、Pixel 7 Proを選ぶと良いでしょう。
- いつでもカエドキプログラムの負担金は、24回払いで購入後、23ヶ月目までの特典利用の申し込みと機種返却が条件です。
- スマホトクするプログラムの負担金は、24回払いで購入後、13カ月目~25カ月目までの特典利用の申し込みと機種返却が条件です。
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