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Snapdragon 810搭載「ARROWS NX F-04G」の発熱はどんな感じ?

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Yusuke Sakakura更新日:2018/03/12 9:49
Snapdragon 810搭載「ARROWS NX F-04G」の発熱はどんな感じ?

今年発表された2015年夏モデルでは、CPUにSnapdragon 810シリーズを搭載するモデルが多数発売されています。

コアの数が4つから8つとなったオクタコアとなり、64bitをサポートしたSnapdragon 810シリーズでは、これまでモッサリに感じていた負荷の高いスマホゲームやアプリの切り替えなども快適な操作を期待できます。

その一方で、大幅な性能アップを行ったために本体が熱くなってしまう、発熱が気になるところ。今回は、ケータイ会議でレビュー中の「ARROWS NX F-04G」における発熱状況についてレポートします。

ARROWS NX F-04Gでは、どれだけの熱が発生するのか?

ブラウザやTwitterなどSNSを使ってみる

ブラウザやTwitter、Facebook、ニュースアプリなどを15分ほど操作した時に発生する熱は35度前後でした。

手に伝わる温度としては「ほんのり」といった感じ。これぐらいならあまり気にはなりません。

音楽を聴いてみる

音楽を30分間再生したあとに発生する熱は35度前後でした。意外と熱は発生しにくいようです。

手に伝わる温度としては「ほんのり」

カメラで写真と動画を撮ってみる

カメラで写真を撮影したあとに発生する熱は35度前後でした。

手に伝わる温度として「ほんのり」。写真を撮影するぐらいではそこまで熱は上がらないようです。

ちなみに、「ARROWS NX F-04G」のカメラは端末の温度が上がり過ぎると、安全面を考慮してなのかカメラを起動できなくなりますが、沖縄・石垣島の炎天下の元で写真を撮っても、1分ぐらいの4K動画を撮った時もそういった事象は起きなかったので、ほとんど気になっていません。

ただ、ケータイ会議のメンバー内ではカメラ利用時の発熱が気になるという声も上がっているので、使い方によるのかなと思い、使い方を変えてみたところ39度前後まで上昇しました。

自分の撮り方は1回カメラを起動して2〜3枚程度撮影したら、カメラの撮影を終えてしまうことがほとんど。多くても5枚ぐらいしか撮りませんが、長い時間カメラアプリを起動し続けて、多くの枚数を撮影してみると、熱がグングン上がってきました。

それでもカメラアプリが強制終了したり、起動できなくなることはありませんでしたが、4K動画を4分間撮影していると、温度が38度前後になったところで強制終了しました。もしかすると、温度だけではなく、熱の上昇具合によっても判定されているのかもしません。

動画を見てみる

YouTubeとDiXiM Playerアプリにて、動画を30分間再生したあとに発生する熱はいずれも35度前後でした

手に伝わる温度としては「ほんのり」。動画の視聴も意外と熱は発生しにくいようです。

ゲームをプレイしてみる

高い負荷のかかるゲームアプリ「PES CLUB MANAGER」を30分プレイしたあとに発生する熱は39度前後でした。

手に伝わる温度としては「とても熱い」。端末への影響などが心配になるほどの熱さですね。

ARROWS NX F-04Gの発熱状況まとめ

色んな使い方で発熱状況を計測してみましたが、大体35度ぐらいまで上がったあとは熱が低下していくようです。35度ぐらいまでならそこまで気になりませんが、それ以上に温度が上がっていくと徐々に気になっていきますね。

▼熱の発生状況を表にまとめるとこんな感じ

発熱後の温度
通常利用35度
音楽再生35度
カメラ利用35度(39度)
動画視聴35度
ゲームプレイ39度

※1:温度は計測環境によって前後します。今回は室温25度の環境で計測してます。

※2:温度の測定は「BatteryMix」アプリにて行っています。端末の箇所によって異なりますが、バッテリーの温度を計測しています。

発熱すると動作がモッサリする?ARROWS NX F-04Gの気になる動き

オクタコアによる高速な処理を実現する一方で、熱が発生する「暴れ馬」の印象があるSnapdragon 810ですが、各メーカーはCPUの動作を独自に制御して、発熱をおさえる熱防戦を展開しています。

ARROWS NX F-04Gでは、発熱の状況に応じて動作するコア数を段階的に減らして動作していることを確認できました。(他のメーカー端末でもやっているかと思いますが)

Snapdragon 810搭載「ARROWS NX F-04G」の発熱問題レポート Snapdragon 810搭載「ARROWS NX F-04G」の発熱問題レポート
発熱前(左)、発熱後(右)。発熱後は動作するコア数が低下している。

動作するコア数が減った時の体感としては、4つ以上のコアが動作している時はあまり気にならないものの、端末の温度が38度を超えたあたりでコアが2つに減ると、動きが明らかにモッサリになります。高い負荷のかかるゲームアプリをプレイしていると、アニメーションがカクカクになったり、操作を受け付けなくなったりもするので、非常にストレスを感じます。

まとめ

Snapdragon 810の搭載によって、コア数が倍になったことで「快適さ」が大幅に向上するかと思っていましたが、「ARROWS NX F-04G」を1ヶ月ほど利用してみた結果、大きく変わっていない、または逆に悪くなっているかなという印象です。

※Snapdragon 810はbig.LITTLE構成ですが、最大4つが同時に動作するSwitch方式ではなく、コアは最大8つが同時に動作するようです。

その原因は、発熱というよりもCPUの動作制御にあります。発熱は確かに気になるものの、ストレスになることはありませんが、「オクタコアによって性能が大幅に向上しているだろう」という期待もあって、動作がモッサリしてしまうと、少なくないストレスを感じます。

また、発熱後にCPUが制御されたとしても熱がガクンと低下するわけではなく、ある程度のところで維持するため、一度発熱してしまうと操作をやめるか、意図的に端末を冷やさないと元の動作に戻りにくい、時間がかかることも輪をかけてストレスになっています。

「ARROWS NX F-04G」の虹彩認証やTransferJet、高精細なディスプレイ、カメラ、Android 5.0搭載といったところは非常に満足していますが、唯一にして最大の不満なところは発熱に起因するCPUの制御です。

6月に配信されたアップデートで発熱が改善された気もしますが、それでもやっぱりCPUの動作制御によるストレスはあります。前述したとおり、ブラウザやTwitterなど低負荷のアプリ、カメラの利用、音楽、動画の視聴する場合に支障はありませんが、クアッドコアでもそんなに不満はないので、スマホのスペックアップ競争はもうそろそろ落ち着きを見せて安定化の方向に進んでいくことに期待したいです。

ちなみに、今回は「ARROWS NX F-04G」の発熱状況をレポートしましたが、Snapdragon 810を搭載するモデルでは大小はあるものの、他の端末でも発生していて「ARROWS NX F-04G」だけに発生しているわけではありません。

当記事はケータイ会議によるエントリーです。
富士通が主催するケータイ会議では「ARROWS NX F-04G」やTrasferjetアダプタなどの端末、アクセサリをメーカーから提供いただき、通信費などレビュー期間中に発生する費用は自己負担となっています。
レビュー期間終了後は端末、アクセサリをそのまま使い続けます。

▼以下のリンク先から他のブロガーさんが書いた「ARROWS NX F-04G」のレビュー記事を読むことができます。

【ARROWS @】 ARROWSの情報を何でも掲載する研究所

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