調査会社のCounterpointが、2024年第3四半期(7月から9月)のスマートフォン販売台数に関する調査結果を公開しました。
同調査によれば、この期間の販売台数は前年同期比で2%増加しており、第3四半期での増加は2018年以来のこと。
特に中南米、西ヨーロッパ、そして日本の市場で大幅に成長しており、いずれも2桁の成長率を記録しているようです。
生成AIなどでスマホの買い替え増加か
メーカー別のシェアでは、19%のSamsungがトップで、16%のApple、14%のXiaomi、9%のOPPO、vivoと続いています。
Samsungがトップシェアを維持している理由として、手ごろな価格で人気のAシリーズの需要が安定していることや、Galaxy S24シリーズの好調な売り上げにあるとのこと。一方で、折りたたみスマホに対する市場の反応はあまり良くなかったようです。
2位のAppleが発売したiPhone 16シリーズの販売台数については横ばいであるものの、9月には世界トップの販売台数を記録したとのこと。
前年同期比で大幅な成長を記録したメーカーとしては、10%増のvivo、8%増のXiaomi、HuaweiとMotorolaは約30%の大幅な増加を記録しています。
Googleについて具体的な数字が公表されていないものの、Pixelシリーズの販売台数は四半期ベースで過去最高を記録したとレポートされています。
手ごろな価格帯のPixel 8aが5月に発売され、8月にはスタンダードモデルのPixel 9、コンパクトProモデルのPixel 9 Pro、ビッグディスプレイを搭載したProモデルのPixel 9 Pro XL、折りたたみスマートフォンのPixel 9 Pro Foldを一斉に発売してラインナップを充実化させたことや、発売時期を例年に比べて2ヶ月も早めてiPhoneよりも前に発売したことなどが要因と言えそうです。
なお、Google Pixelの出荷台数は2023年に1000万台を超えており、今年さらに増加する可能性は高いでしょう。
スマホ市場全体を見ると、販売台数は4四半期連続で増加しており、低迷していた市場が回復傾向にあるようです。
Counterpointによれば、スマホの購入額も増加しているようで、2024年のスマホ購入者の4人に1人が600ドル以上を費やすとのこと。この価格帯では、生成AIなどの最新技術が差別化要因になると分析しており、生成AIブームによって消費者が求める端末が“ただ安いもの”から変わってきているのかもしれません。
それでもスマホの使用年数が長期化していることと、成長が徐々に鈍化していることを考えると、回復が長く続くことはないと思いますが、消費者は今がまさに買い替え時と感じているようです。
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