総務省が2022年度3月末における携帯電話・スマートフォン等の契約数とシェアを公表しました。
全契約数は2億1,063万件で前期比+1.5%、前年同期比+3.8%を記録。内訳としてドコモ・KDDI・ソフトバンク・楽天モバイルといった4キャリアがシェアを落とす一方、格安スマホ/格安SIMサービスを提供するMVNOがシェアを伸ばしています。
ドコモが最大のマイナス幅。新料金プランで回復なるか
移行が進む5Gの契約数は前期比で+10.5%、前年同期比で2,468万件のプラスと大きく増加し、トータルの契約数は6,981万件に到達しました。
主流の4Gは1億2,735万件。サービス終了が案内されている3Gは前年同期比で539万件のマイナスでトータルは1,353万件となっています。
事業者別ではドコモがシェア35.7%でトップとなったものの、前期比0.4ポイントのマイナス、前年同期比0.6ポイントのマイナスを記録。減少ポイントは他社に比べて最も大きくなりました。
au等を展開するKDDIのシェアは27.0%で2位。前期比・前年同期比ともに0.1ポイントのマイナスを記録。シェア3位は20.8%のソフトバンクで前期比0.1ポイント、前年同期比0.3ポイントのマイナスを記録しています。
楽天モバイルのシェアは2.2%で4位。
昨年7月に1GB未満0円プランを廃止したことで大きな減少も予想されましたが、前期比では±0ポイント、前年同期比は0.2ポイントを記録するなど、KDDIやソフトバンクとほぼ同じ増減幅に収まっています。
楽天モバイルの契約数推移は、0円プラン廃止前の2022年3月末時点で491万件を記録していたものの、0円プラン廃止発表後の2022年6月末には477万件に減少。さらに、0円プランが廃止され、キャッシュバックによる実質0円も無くなった2022年10月末に445万2000件、2022年11月末には契約者数が444万6000件まで減少しました。
しかし、2022年11月末が底で2023年3月末には454万件まで回復。最大50万近くの契約を失ったものの、その後は増加に転じたことで1年間で37万件の減少に留まっています。
なお、今年2月の決算説明会で三木谷氏は解約者の7割が1GB以下の0円対象者であったことを明かし、1ユーザーあたりの売り上げが増加するなど収益性は改善したと説明しています。
MVNOは好調。シェアトップはIIJ
携帯4社が減少した一方で、14.3%のシェアを記録したMVNOは前期比+0.5ポイント、前年同期比で+1.3ポイントの増加を記録しています。
MVNOが再び増加に転じたのは、官製値下げによるahamoなどオンライン専用ブランド/プランの登場やサブブランドの値下げによって、ユーザーがのりかえを一度経験したことでハードルが下がり、さらなる安さを求めてMVNOへの乗り換えが増加している影響かもしれません。
MVNOのシェアトップは19.9%で前期比+0.2ポイントのIIJ(IIJmio)、2位は11.9%で前期比+0.8ポイントのNTTレゾナント(OCNモバイルONE)、3位は9.0%で前期比-0.1ポイントのオプテージ(mineo)、4位は5.6%で前期比+0.1ポイントの富士通(FENICS)、5位は4.8%で前期比-0.1ポイントのイオンリテール(イオンモバイル)となっています。
なお、NTTレゾナントは7月1日にドコモに合併され、OCNモバイルONEのサービス提供を続けるものの、6月26日に新規受付が停止されます。
- | 総務省
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