- Google Pixelの成長要因は高機能なカメラやAI、長期更新保証、加えて低価格。
- iPhone 15とシャープのスマートフォンが高齢者層に支持、幅広いニーズに応えシェア拡大。
- スマートフォン販売全体はマイナス成長予想、国内メーカーは競争力維持が課題。
IDCが日本の携帯電話市場における2023年第4四半期(9月から12月)および2023年通期の調査結果を発表しました。
メーカー別の市場シェアでは、iPhoneを販売するAppleが51.9%でトップ。Googleは1.5%から10.7%までシェアを大幅に伸ばし、Samsungを抜いて3位になっています。
国内メーカーはさらに苦境に
Google Pixelは他社よりも優れたソフトウェア補正を誇るカメラやAI機能、最大7年にもおよぶ長期間のアップデート保証が魅力ですが、Pixel 8が実質12円(現在は終了)で販売されるなど、急成長した最大の理由は価格でしょう。
また、市場シェアの推移を見るとPixel 7aとPixel Foldが販売された第2四半期に大きく成長しています。
Pixel 7aは2019年発売のPixel 3a以来、4年ぶりにドコモが販売を再開したスマートフォンで、Googleの成長に大きな影響を与えたものと思われます。
シェア2位となったシャープと1位のAppleは第3四半期に大きく成長しています。
AppleはiPhone 15シリーズの需要が好調で、シャープは手頃な価格帯のスマートフォンが高齢者層に支持されているとのこと。
8月に発売されたAQUOS wish3に加えて、第4四半期も緩やかなマイナスになっていることを考えると、11月に発売されたAQUOS sense8も好調なのでしょう。
2024年第4四半期における携帯電話の全体出荷台数は前年同期比3.5%減の830万台、スマートフォンは前年同期比2.4%減少の828万台に。OS別ではiOSが3.4%増、Androidが8.7%減を記録。2023年通期では前年比11.6%減の3,030万台。OS別ではiOSが6.1%減、Androidが16.3%減となっています。
IDCによると2023年はすべての四半期で前年比で減少となり、出荷台数が800万台を超えたのは2024年第4四半期だけだったと報告しています。
また、これまでの日本市場は国内メーカーが強さを誇っていたものの、折りたたみスマートフォンやAIスマートフォンなど製品開発や競争力の面で海外メーカーに対抗するのが難しくなっており、2024年はFCNTを買収したレノボやXiaomiといった海外メーカーが存在感を強める一方で、国内メーカーはポジションを見直す必要に迫られるとIDCは報告しています。
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