公正取引委員会が中古携帯電話端末の利用実態を実施したところ中古の携帯電話・スマートフォンの利用者はわずか4%になったことが明らかになった。
調査は携帯4社(MNO)と格安SIM/格安スマホを利用する2000人ずつを対象に実施され、MNO利用者の1.4%、MVNO利用者の6.5%が中古の携帯電話端末を利用していると回答している。
中古スマホで電池持ちと衛生面で不安
調査で新品の端末など中古の端末を利用していない人に、中古端末を今後利用したいか聞いたところ携帯4社ユーザーの86.8%、格安SIM/格安スマホユーザーの83.5%が「利用しようとは思わない」と回答した。
中古端末を利用しない理由(複数回答)については「バッテリーの持ちが悪そうだから」「端末が衛生的ではないイメージがあるから」「きちんと動作するか分からないから」といった中古端末に対して悪いイメージを持っている利用者が多いようだ。
一方、公正取引委員会は「利用したい端末が流通していないから」や「新品端末と比べてあまり安くないから」といった回答が一定数あることから、中古端末の流通量が増加することで中古端末の需要が増加するとも考えている。
公正取引委員会は格安SIM/格安スマホのシェアが1割程度にとどまっている原因の1つに、中古スマホ市場に問題があるとしていた。
具体的には大手の携帯電話事業者が下取りした端末の国内販売を制限したり、下取りした端末を国内で中古端末を販売する特定の事業者に対して販売しなかったり、不当に高い価格で中古端末を購入したり、端末購入プログラムによる4年縛りが中古スマホの流通量を制限していると問題視し、独占禁止法上問題になり得ると説明している。
なお、「利用したい端末が流通していないから」や「新品端末と比べてあまり安くないから」といった回答は2割程度で、5割超の「バッテリーの持ちが悪そうだから」、4割超の「端末が衛生的ではないイメージがあるから」の回答を大きく下回っていることから需要を拡大させるには中古スマホのイメージアップを図ることが得策ではないだろうか。
- | 公正取引委員会
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