MM総研が2022年度上期(2022年4月~9月)におけるタブレット出荷台数の調査結果を発表しました。
日本国内のタブレット出荷台数は前年度同期比26.8%減の295万台を記録。上期の出荷台数としては過去10年間で最小の数字になったとのこと。
タブレット市場は低迷状態にあったものの、コロナ禍によるリモートワークやオンライン授業、おうち時間の増加によって活気が戻っていましたが、ブームは長く続かなかったのでしょうか。
メーカー別の出荷台数では、147.3万台/49.9%で約半数のシェアを記録したAppleが13年連続で1位を獲得。
Appleは今年3月に60%高速化したM1チップと移動しても画角の真ん中に映るよう自動調整する新機能センターフレーム対応のフロントカメラを搭載し、Lightningを廃止→USB-Cに移行したiPad Airを発売。前年9月に発売した8.3インチのコンパクトタブレットiPad miniでもデザインを刷新して買い替え需要を促進していました。
シェア2位は53.9万台/18.3%Surfaceシリーズを展開するマイクロソフト、3位は32.5万台/11.0%のNECレノボ、4位は16万台/5.4%のAmazonと続いています。
今年大きく市場が後退した要因としては円安による値上げの影響や半導体不足が続いたことが挙げられます。
また、コロナ禍からすでに2年以上が経過しており、リモートワークやオンライン授業で利用することを目的としたタブレット需要が落ち着いたと考えられます。日本ではリモートワークの実施率が過去最低になったとも報じられており、今後の買い替え需要もそこまで大きくならないのではないでしょうか。
MM総研は2022年度下期(2022年10月~2023年3月)についても前年度比20.3%減を予測しています。来年度以降は教育市場におけるタブレットの買い替えが進むことにより、2023年度640万台、2024年度700万台、2025年度780万台と回復を予測する一方で、教育市場の買い替えサイクル次第ではさらなる減少の可能性もあると分析しています。
なお、GoogleはAndroidタブレットのアクティベーション台数が20%増加し、折りたたみスマホが265%以上の成長を記録したことで、大画面への最適化に注力したAndroid 12Lをリリース。2023年にはPixel Tabletの発売を予告しています。
これにより、Androidタブレットが今後成熟していくことが予想されますが、需要の冷え込みにより、GoogleがAndroidタブレットを再び放棄してしまわないか心配です。
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