ジャストシステムが運営するマーケティングリサーチキャンプが「アドブロッカーアプリに関する利用実態調査」の結果を発表しました。
アドブロッカーアプリとは、ウェブ上に表示される広告を非表示にするアプリで、アップルは昨年秋に配信を開始したiOS 9に「コンテンツブロッカー」を搭載しています。
広告ブロックアプリの認知率は約35%
「アドブロッカーアプリに関する利用実態調査」は、10代〜60代の1,332人の男女を対象に実施。アドブロッカーアプリはスマートフォンにかぎらず、PCも対象になっています。
広告ブロックアプリの存在について知っていると答えたのは34.9%で、知っている人で現在利用していると答えたのは33.3%の155人。また、今後利用を検討しているのは17.0%で、興味があると答えたのは29.6%となっています。
なお、認知している人、利用している人の中で最も割合が高いのは20代〜30代で、50%超が広告ブロックアプリを利用しているようです。
広告ブロックアプリを利用している理由としては、58.1%の「Webページを閲覧する際にバナー広告が入るのが邪魔だったから」が最多で、広告ブロックアプリの利用後、ウェブページの表示が改善されたと答えたのは75.5%、ストレスが軽減されたと答えたのは83.9%で、ほとんどの人が満足しているようです。
広告ブロックアプリを利用しない理由、「クリックしなければいい」「アドブロッカー自体があやしいから」
一方、広告ブロックアプリを利用していない理由としては、44.8%の「広告が表示されてもクリックしなければいいと思うから」が最多。「アドブロッカー自体がなんとなくあやしいから」、「インストールした後の設定などが難しそうだから」といった理由が続いています。
主に海外では、広告ブロックを機能させないホワイトリスト機能を備えたアプリケーションが登場、または途中からホワイトリストが導入されて大きな批判を受けたアプリが存在します。
同調査では、ホワイトリストを導入した広告ブロックアプリについて、22.2%が「アドブロッカーの意味がないし、そのようなアプリは利用したくない」と回答。一方で、21.2%が理解できる・受け入れられると回答しています。
広告ブロックアプリを利用しているのは全体の10%
昨年、アップルがiOS 9に広告ブロック機能を搭載すると報じられると、大きな話題になりました。広告収入がメインのブロガーには多大なる影響を与えるともされていましたが、1,332人を対象にした今回の調査結果では、全体の11%となる155人が使っているようです。
iOS 9の配信当初は、AppStoreのランキングに複数のアプリが姿を見せていましたが、現時点で全体ランキングの150位内にランクインしている無料アプリはなし、有料アプリで1つのみ。カテゴリ別でも無料アプリはなし、有料アプリが5つ以内となっています。
アンケートサービスに登録しているユーザー層を考えると、全体的な普及率はもう少し下がるのかもしれません。ただ、今後標準搭載されるのであれば爆発的に普及することも考えられます。6月にはiOS 10が先行配信されるものとみられますが、さてどうなるでしょうか。
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