ICT総研が世界6カ国を対象にスマートフォンの料金を比較調査したところ、データ容量2GBおよび20GBの月額料金において日本が最安になったことがわかりました。
それでも料金満足度は48%と半数以上が不満を抱いているようです。
ユーザーの多い低中容量プランで最安に
ICT総研の調査は、日本、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、韓国の6カ国を対象に2021年12月1日時点の携帯電話料金(基本料金+データ定額料金)を調査したもの。
調査対象の料金は回線をレンタルしてサービスを提供するMVNOを含めず、自社で基地局を整備するMNOによる料金のみ。日本ではドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルが調査対象になっています。
6カ国における平均の月額料金は、データ容量2GBが3,538円、5GBが3,895円、20GBが4,614円、無制限が7,097円とのこと。日本は2GBが平均1,477円、20GBが平均2,445円と、低中容量においていずれも大きく平均を下回って最安になりました。
前回の調査(2020年7月)では、日本のスマホ料金は中位レベルでしたが、ahamo/povo/LINEMOといったオンライン専用ブランドの登場と、それに伴う値下げによって6カ国中最安になっています。
4Gのネットワーク接続率は99.4%でトップ
Agoopの調査データをもとに実施された通信品質の比較調査においては、4Gのネットワーク接続率において日本が99.4%で6カ国中トップ。96.0%の韓国が2位、93.1%のアメリカが3位にランクインしています。
4Gの電波が悪い時に繋がってしまう3Gの接続率も日本はわずか0.3%で、圏外・タイムアウトの割合も0.3%しかないことから、ICT総研は日本の「通信品質は6カ国の中でトップである」と評価しています。
料金満足度は50%にも及ばず
「日本のスマホ料金は安すぎる上に、品質も良すぎる」結果に日本人もさぞ満足していると思いきやウェブアンケートにて、サービスエリア・通信速度・料金の満足度を5段階で聞いたところ、満足またはどちらかと言えば満足とポジティブな回答を選んだのは、サービスエリアでは65.8%、通信速度は61.0%、料金においては48.0%と半数割れになったとのこと。
料金の満足度は前回調査から約10ポイント改善したものの、6カ国中最安ながら満足度は依然として低い状況です。
さらに、サポートが受けられるキャリアショップの合計数は、日本の人口10万人あたり7.1店に対して、2位のアメリカが3.8店と、サポートも6カ国中ダントツのトップに。ICT総研は日本のリアル店舗によるサポート環境も充実していると評価しています。
日本のスマホ料金は最安で通信品質もトップ。サポートを受けられるリアル店舗がダントツに多いにも関わらず、満足度調査で不満を抱くユーザーが多い理由の1つに、オンライン専用ブランドによって値下げが実現された点にあるのかもしれません。
申し込みはオンラインのみ。サポートがチャットに限定されるオンライン専用ブランドに抵抗感のある人、今使っているプランが値下げされないと値下げと認めない人も多くいます。
キャリアメールが使えなくなることを理由にオンライン専用ブランドを敬遠していた人も多いようですが、昨年12月から「ドコモメール持ち運び」や「auメール持ち運び」、ソフトバンクの「メールアドレス持ち運び」といったキャリアメールの持ち運びサービスがスタートしています。
現在はキャリアメールも携帯電話番号もそのままでのりかえられるため、オンライン専用の申し込み・サポートに抵抗感がなければ一度検討してみてはどうでしょうか。
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