2018年に発表された「iPhone XS」と「iPhone XS Max」は、“未来のスマートフォン”の完成度を高めたモデルとして発売。カラフルなカラーラインナップの「iPhone XR」はスペックを抑えて手が届きやすい価格帯で発売されました。
2019年に発売される新型iPhoneは、デザインの刷新こそないものの、カメラやワイヤレス充電などを中心に、さらに大きな進化を遂げたモデルとして発売されることになりそうです。
この記事では2019年秋に発売が予想されるiPhone 11の発表日・特徴・価格・デザインなどの噂と最新情報をまとめています。
UPDATE:2019-09-11 04:05日本時間9月11日、Appleが「iPhone 11」、「iPhone 11 Pro」、「iPhone 11 Pro Max」を正式発表しました。END OF UPDATE
目次
特徴
Appleは最初のiPhoneを発売した2007年から毎年1機種ずつ新型iPhoneを発売していましたが、2013年に「iPhone 5c」と「iPhone 5s」を発売してから毎年2機種の新型iPhoneを発表するようになりました。
2016年にはコンパクトモデルの「iPhone SE」、初の耐水とFeliCaに対応した「iPhone 7」と「iPhone 7 Plus」の3機種を発売。昨年も「iPhone XS」と「iPhone XS Max」、「iPhone XR」といった3機種の新型iPhoneを発売しています。
Appleの未発表製品に関して最も信頼できる情報を伝えるアナリストのMing-Chi Kuoによれば、2019年も3機種の新型iPhoneが発売される可能性が非常に高いようです。
- iPhone XSの後継機
- 内部名: D42
- 識別子: iPhone 12,3
- iPhone XS Maxの後継機
- 内部名: D43
- 識別子: iPhone 12,5
- iPhone XRの後継機
- 内部名: N104
- 識別子: iPhone 12,1
新型iPhoneの名前については、「iPhone 11」シリーズと報じられていて、100%の的中率を誇るリーカーによればProを冠した名前の機種も登場するようです。
3機種それぞれの名前については明らかになっていませんが、“Pro”がiPadに則ったものであれば、iPhone XRの後継機が「iPhone 11」、iPhone XS/iPhone XS Maxの後継機が「iPhone Pro」または「iPhone 11 Pro」となるでしょう。
なお、シュピゲンなどのケースメーカーは発表前にも関わらず、iPhone 11/iPhone 11 Pro/iPhone 11 Pro Maxの名前でケースを作成して販売しています。
過去にケースメーカーが情報源となった「iPhone SE2」や「iPhone Edition」、「iPhone 8 Edition」などが発売されていないことから携帯総合研究所では信頼性をかなり低く設定していますが、わかりやすいようにこの記事ではiPhone XRの後継機を「iPhone 11」、iPhone XSの後継機を「iPhone 11 Pro」、iPhone XS Maxの後継機を「iPhone 11 Pro Max」と記載しています。
発表日・発売日
Appleは2012年に発売した「iPhone 5」から毎年9月にスペシャルイベントを開催して新型iPhoneを発表*しています。
2016年3月に発表された「iPhone SE」を除く
ベータ版「iOS 13」からスペシャルイベントの開催日を示唆する画像が発見。画像が示すとおり、Appleは日本時間9月11日(水)午前2時からスペシャルイベントを開催することを正式に発表しました。
予約は発表日の翌日または2日後の夕方から開始される傾向なので、iPhone 11シリーズは9月13日(木)の16時1分から予約が始まる可能性が高いでしょう。大手キャリア勤務の社員も同日から予約受付が開始されるとリークしています。
発売日は過去数年間において発表から約10日後の金曜日に設定されていることを考えると新型iPhoneの発売日は9月20日(金)と予想します。
補足的な情報としてソフトバンクの宮内社長は8月に開催された決算説明会にて「9月中旬にiPhoneが発売されると思うが、iPhone発売日から(法改正の)9月30日までどういう感じになるか?」*と聞かれて「なんか10日間くらい、なんか、まあ10日間って言っちゃいかんだ。何日というのはまだ誰も、誰も知らないことでございますので、いつiPhoneが出てくるのかわかりませんが」と答えるなど、発売日が9月20日であることを知っているかのような発言をしています。
電気事業法の改正に伴い、端末の値引き額が上限2万円に規制されるため、半額サポートが廃止になることを受けた質問
米Verizonからリークされたマーケティングカレンダーには“iPhone Launch”が9月下旬に記載されていることを考えても9月20日発売説は濃厚でしょう。
なお、「iPhone X」や「iPhone XR」など量産段階で問題が発生したiPhoneについては発売日が数カ月先になることもあるなど例外も存在しており、近年はAirPodsや、HomePod、AirPower*など発売日が延期される製品も多くなっていますが、今年は3機種すべてが9月に発売されると報じられています。
「AirPower」は2018年発売予定とアナウンスされながら発売中止になった。
歴代iPhoneの発表日・予約開始日・発売日
iPhone | iPhone 3G | iPhone 3GS | |||
発表日 | ’07年1月9日(火) | 発表日 | ’08年6月10日(火) | 発表日 | ’09年6月9日(火) |
予約日 | 予約なし | 予約日 | 予約なし | 予約日 | ’09年6月18日(木) |
発売日 | ’07年6月29日(金) | 発売日 | ’08年7月11日(金) | 発売日 | ’09年6月19日(金) |
iPhone 4 | iPhone 4s | iPhone 5 | |||
発表日 | ’10年6月8日(火) | 発表日 | ’11年10月5日(水) | 発表日 | ’12年9月13日(木) |
予約日 | ’10年6月15日(火) | 予約日 | ’11年10月7日(金) | 予約日 | ’12年9月14日(金) |
発売日 | ’10年6月24日(木) | 発売日 | ’11年10月14日(金) | 発売日 | ’12年9月21日(金) |
iPhone 5s / 5c | iPhone 6 / 6 Plus | iPhone 6s / 6s Plus | |||
発表日 | ’13年9月11日(水) | 発表日 | ’14年9月10日(水) | 発表日 | ’15年9月10日(木) |
予約日 | 予約なし | 予約日 | ’14年9月12日(金) | 予約日 | ’15年9月12日(土) |
発売日 | ’13年9月20日(金) | 発売日 | ’14年9月19日(金) | 発売日 | ’15年9月25日(金) |
iPhone SE | iPhone 7 / 7 Plus | iPhone 8 / 8 Plus | |||
発表日 | ’16年3月22日(火) | 発表日 | ’16年9月8日(木) | 発表日 | ’17年9月13日(水) |
予約日 | ’16年3月24日(木) | 予約日 | ’16年9月9日(金) | 予約日 | ’17年9月15日(金) |
発売日 | ’16年3月31日(木) | 発売日 | ’16年9月16日(金) | 発売日 | ’17年9月22日(金) |
iPhone X | iPhone XS シリーズ | iPhone XR | |||
発表日 | ’17年9月13日(水) | 発表日 | ’18年9月13日(木) | 発表日 | ’18年9月13日(木) |
予約日 | ’17年10月27日(金) | 予約日 | ’18年9月14日(金) | 予約日 | ’18年10月19日(金) |
発売日 | ’17年11月3日(金) | 発売日 | ’18年9月21日(金) | 発売日 | ’18年10月26日(金) |
ディスプレイ
今年発売されるiPhone 11シリーズは、6.1インチの液晶ディスプレイを採用した「iPhone 11」、5.8インチの有機ELディスプレイを搭載した「iPhone 11 Pro」、6.5インチの有機ELディスプレイを搭載した「iPhone 11 Pro Max」といった画面サイズと表示方式の異なる3機種になりそうです。
ディスプレイの周りを囲うベゼルの狭小化とノッチの小型化を期待したいところ。当初はTrueDepthカメラのパーツをいくつか統合することでノッチを小型化する可能性があると報じられたものの、実績のあるリーカーOnLeaksが伝えた最新の情報によれば、可能性はあるもののほとんど見分けがつかない程度と報じられています。
また、バークレイズのアナリストによれば、プレスの強さを段階的に検知する「3D Touch」は廃止になり、「iPhone XR」が採用している「Haptic Touch」に置き換わるとされています。現在の「Haptic Touch」では、ホーム画面からアプリのショートカットにアクセスしたり、LINEのトークで既読を付けずに読むことができませんが、「iOS 13」でホーム画面からのショートカットに対応する予定。ロック画面から懐中電灯をオンにしたり、カメラを起動したり、文字入力中にカーソルを移動することも可能です。
なお、最新の情報によればiPhone 11シリーズに搭載されるのは「Haptic Touch」ではなく、新しい「leap haptics」になるとのこと。詳細な機能は不明ですが、「Haptic Touch」の進化版となるようです。
最上位モデルの「iPhone 11 Pro」についてはリフレッシュレート*が60Hzから90〜120Hzに向上すると報じられています。リフレッシュレートがアップすることによって画面をスクロールした時の残像が抑えられ、よりなめらかに映像を再生できますが、情報源が中国のWeiboであることを考えると怪しげな噂と言えるでしょう。
リフレッシュレート: 1秒ごとに表示を書き換える割合のこと。120Hzは1秒間に120回表示を書き換えるということ。
カメラ
カメラはiPhone 7シリーズ以来、3年ぶりの大型アップデートになりそうです。特に大きな進化が期待できるのは「iPhone 11 Pro」と「iPhone 11 Pro Max」の2機種。これらの上位モデルには3つのレンズを使用したトリプルカメラが搭載されるようです。
超広角に撮影できるトリプルカメラ
iPhone 7 Plusで初めて搭載されたデュアルカメラは、広角レンズと望遠レンズを備えることで画質が劣化しない光学2倍ズームや一眼レフカメラのように背景をぼかせるポートレート撮影が可能になりました。新しいトリプルカメラは、広角レンズと望遠レンズに超広角レンズが加わることで、GoProのように広い画角で迫力のある写真や動画の撮影が可能になり、広範囲のズーム撮影も楽しめそうです。
超広角レンズを追加することで新しいカメラ機能「スマートフレーム」が追加されるようです。通常ではフレームに収まらないエリアも自動で撮影することで、撮影後にトリミングやフレーミングの調整が可能になるとのこと。例えば、写真を撮ったあとで被写体が画角に収まっていないということはよくあることですが、「スマートフレーム」によって解消されるかもしれません。
3枚のレンズで撮影した写真を合成することによって、一般的なカメラに匹敵する高解像度の写真/動画を撮影できるようです。他にも暗所での撮影において画質が向上するほか、動画撮影においても機能が大幅に向上しプロ仕様のカメラに近づくようです。
トリプルカメラによってカメラ性能の大幅な向上が期待できる一方でデザインにおいてはマイナスになるかもしれません。iPhone 7 Plusのデュアルカメラは2つのレンズが横に並ぶように配置されていましたが、iPhone Xでは反対側に配置されるTrueDepthカメラとの干渉問題によってレンズが縦に並ぶように変更。ユーザーからは「ダサい」「机に置いた時にガタガタして操作しづらい」といった声があがりました。
トリプルカメラは、スクエア型の土台の上に3つのレンズがトライアングル上に並び、背面の左上に配置されるようです。なお、これまでレンズの土台の色はブラックに統一されていましたが、iPhone 11シリーズではボディに合わせたカラーになるかもしれません。ボディの色と統一することでトリプルカメラの存在感は薄くなりそうですが、“蓮コラ”のように見える人もいるでしょう。
iPhone XRの後継機もデュアルカメラに
Macお宝鑑定団Blogによれば、価格が抑えられる「iPhone 11」には上位モデルのレンズを流用したデュアルカメラが搭載されるようです。
シングルレンズのカメラを搭載したiPhone XRは、劣化しやすいデジタルズームや人の顔以外の被写体(ペットや草花、料理など)に適用できないポートレート撮影が弱点でしたが、デュアルレンズによって解消されるはずです。
Ming-Chi Kuoによれば、3機種すべてにおいてフロントカメラの画素数が7メガピクセルから12メガピクセルにアップするとのこと。セルフィーでの撮影機会が多い人はもちろん、FaceTimeでビデオ通話を利用する人にとっても嬉しいアップデートです。
また、フロントカメラは120fpsのスローモーション撮影にも対応するようです。
また、Bloombergによると2015年発売のiPhone 6sで追加された「Live Photos」*がアップデートされ、シャッターを押した前後3秒ずつを記録可能になるとされています。
Live Photos: シャッターを押した前後1.5秒ずつの映像と音声を記録する機能
ワイヤレス
iPhone 7シリーズでイヤホン端子が廃止、iPhone X/iPhone 8シリーズでワイヤレス充電の導入といったように徐々にワイヤレス化されてきたiPhone
今年発売されるiPhone 11シリーズでは、ワイヤレス充電が7.5Wから15Wの高速充電に対応するほか、さらに進化を遂げてiPhoneのバッテリーをシェアできる可能性があるようです。ワイヤレス充電の高速化についてはWeiboに投稿された情報のため信憑性は高くありませんが、バッテリーをシェアできる機能についてはMing-Chi Kuoを含めて複数の人物が報じています。
バッテリーをシェアできる機能はAndroidスマートフォンが先行しています。「HUAWEI P30 Pro」、「Samsung Galaxy S10」といったスマートフォンでは背面にQiに対応したスマートフォンやイヤホン、スマートウォッチをのせるだけで充電ができます。
Mate20 Proの背面にiPhone載せるとワイヤレスで充電できるモバイルバッテリー機能#HUAWEI pic.twitter.com/FWGs3Kce7J
— Yusuke Sakakura🍎携帯総合研究所 (@xeno_twit) 2018年11月28日
iPhone 11シリーズが対応すれば、フルワイヤレスイヤホンとして大ヒットした「AirPods」やワイヤレス充電に対応した「Apple Watch」の充電ができるかもしれません。AirPodsのバッテリーが切れて音楽が聴けない、Apple Watchの充電がなくなってSuicaなどのApple Payが使えなくなった、といった緊急性の高い場面で役に立つはずです。
Apple純正のワイヤレス充電器「AirPower」は残念ながら発売中止になってしまいましたが、次期iPhoneが簡易版の「AirPower」になるかもしれません。
5G
すでに海外では商用サービスがスタートしている次世代のモバイル通信「5G」
5Gの特徴は超高速・大容量・低遅延・多接続で、高い画質の動画を短時間でダウンロードしたり、さまざまな角度から見れるような3D映像を楽しむことが可能になります。
Androidではすでに5Gに対応したスマートフォンも発売されていますが、バークレイズのアナリストはiPhoneが5Gに対応するのは2020年からと報じています。
なお、「iPhone 11」については、iPhone XS/iPhone XS Maxがサポートしている4×4 MIMOに対応するかもしれません。iPhoneと基地局間を4つのアンテナで通信することで、一度に転送できる情報量を増やし、データ通信を従来の約2倍に高速化させる技術です。
Wi-Fi 6
Barclaysのアナリストによれば、iPhone 11シリーズは次世代の「Wi-Fi 6」に対応する可能性があるようです。
「Wi-Fi 6」の最大の特徴は無線の電波が混雑する低速度になりやすい環境でも高速で通信できること。2.4GHzと5GHz帯の両方をサポートし、通信状況等によって出力や待機時間をコントロールすることで低消費電力に優れるため、電池持ちの改善にも役立ちます。
ただし、Appleは次世代Wi-Fiの対応に積極的であるものの、iPhone/iPadにおいては慎重的に対応しています。例えば、MacはIEEE 802.11acを2013年に対応しましたが、iPhoneとiPadはその翌年にようやく対応しています。現時点でMacが「Wi-Fi 6」には対応していないことを考えれば、対応はまだ先と予想されます。
プロセッサ
昨年発売されたiPhone XS/iPhone XS Max/iPhone XRに搭載された「A12 Bionic」チップは、前のモデルに比べて4つの効率コアの消費電力が最大50%も向上、2つの性能コアは最大15%、4つのGPUコアも最大50%高速化されました。
より大きく進化したのは機械学習に特化した「Neural Engine」で、コア数を1個から8個に大幅に増やし、1秒間の処理能力も約8倍にアップしています。これによって、顔認証「Face ID」やアニ文字、ミー文字の処理スピードが劇的に向上。カメラではポートレート撮影の精度が改善されるなど既存機能のクオリティが向上しています。
iPhone 11シリーズには、コードネーム“Cebu”、モデル名T8030の「A13」チップが搭載。処理性能が向上するほか、AMXまたはmatrixと呼ばれるコプロセッサが搭載され、メインチップに代わって計算量の多いタスクを処理するようです。
「A12 Bionic」では消費電力の改善・描画性能と機械学習の処理能力が大幅に性能アップしましたが、この傾向はA13でも変わらないでしょう。カメラがトリプルレンズになるため、画像処理プロセッサのISPも大きく性能が向上するものと思われます。
ストレージとメモリ
iPhone XS/iPhone XS Maxには4GBのメモリ、iPhone XRには3GBのメモリが搭載されていますが、iPhone XRの後継機である「iPhone 11」のメモリは4GBに増量されるようです。「iPhone 11 Pro」や「iPhone 11 Pro Max」にもメモリ増量を期待したいところですが、今のところ増量の噂はありません。
現在、ストレージのラインナップは64GB/256GB/512GBの3種類ですが、iPad Proには1TBのストレージが存在しています。iPhone 11シリーズにも追加されるのかは今のところわかりません。
バッテリー
バッテリーをワイヤレスでシェアできるiPhone 11シリーズですが、iPhoneの電池持ちを考えると、あまり使いたくない機能と感じる人は多いはず。ただ、iPhone 11シリーズでは、3機種共にバッテリー容量が増量されるようです。
「iPhone 11」は最大5%、「iPhone 11 Pro Max」は10〜15%、「iPhone 11 Pro」については20〜25%もアップするとのこと。すべてのモデルが3,000mAh台で「iPhone 11 Pro」については「iPhone XS Max」の容量も超える可能性があります。
iPhone XS | iPhone XS Max | iPhone XR | |
---|---|---|---|
2018年モデル | 2,659mAh | 3,179mAh | 2,942mAh |
2019年モデル | 3,200mAh | 3,500mAh | 3,000mAh |
バッテリーを充電するケーブル・端子については、当初、USB-Cが搭載されるとの噂もありましたが、引き続きLightningが採用されるようです。
ただし、Macお宝鑑定団Blogによれば、現在アクセサリとして別売されているUSB-C to LightningケーブルとUSB-C 18W電源アダプタが同梱される可能性があるとのこと。数千円の追加費用をかけずに充電時間を大幅に短縮できるかもしれません。
セキュリティ
iPhone 11シリーズには改善された顔認証「Face ID」が搭載されるかもしれません。
「Face ID」は、TrueDepthカメラの投光イルミネーターによってユーザーの顔を特定し、ドットプロジェクタが目に見えない3万点以上のドットを顔に投射。投射されたドットを赤外線カメラで読み取って顔の特徴を認識して照合する仕組みですが、改善された「Face ID」では投光イルミネーターの出力を高めて環境光による認証の妨害を抑えることで認証の成功率が上がるとされています。
例えば、強い日差しが顔に当たるなど顔が特定しにくい場合でもiPhoneの画面ロックを解除したり、Apple Payの決済画面を表示できるようのかもしれません。
また、新しい「マルチアングルFace IDセンサー」によってより広範囲に顔を認識できるため、机に置いた状態でも快適に画面ロックを解除できるようになります。
デザイン・サイズ・カラー
背面のデザインが大きく変化
iPhone 11シリーズのデザインは、背面のみ大きな変化が起きそうです。
特に大きく変わるのはカメラのデザインでこれまで縦1列に並んでいたレンズはトライアングル型に配置され、レンズの土台は縦長から四角形になるとされています。存在感のあるカメラのデザインについては噂の段階から批判的な声も多くなっています。
残念ながらレンズの配置やデザインについては流出した図面やシャーシパーツなどから実現の可能性が非常に高いと言える情報です。
Alleged next iPhone case moldings show what we discussed in our story last week in terms of new cameras. 3 on the high end, 2 on the new XR. Plus all models apparently getting a square, at least based on this one mold floating around. https://t.co/BhAFTZZL6u pic.twitter.com/QlNJTsApzX
— Mark Gurman (@markgurman) 2019年5月13日
背面のガラスパネルは透明なガラスからすりガラスになるとされていて、見た目の変化は大きくなるかもしれません。また、ガラスはカメラの側面まで伸びる1枚板で不満の声があるカメラの突起はなめらかな傾斜を描き、新しい飛散防止技術によってガラスパネルは割れにくくなるそうです。
また、現在カメラの少し下に配置されているAppleロゴはボディの中央に移動して“iPhone”のロゴは消えるようです。Appleロゴが下に移動する理由はiPhoneの背面にAirPodsやApple Watchを置くことでワイヤレスでバッテリーをシェアできる新機能によるものでしょう。ワイヤレス充電ではコイルとデバイスの位置がずれていると充電ができませんが、Appleロゴによって目に見えないコイルの位置がわかるはずです。
信じがたい噂としてAppleが一部製品において年内にレインボーカラーのAppleロゴを復活させる計画があると報じられており、iPhoneの場合は(PRODUCT)REDのようなラインでAppleロゴがレインボーになるかもしれません。
小さな変化として左側面上部に配置されているミュートスイッチが初期のiPadのようなレバー式に変わり、レバーをスライドさせることでミュートのオン・オフが可能になるとされています。
サイズ
高い精度のリーク情報を発信するOnLeaksによれば、iPhone 11シリーズのサイズは、「iPhone 11」が150.9 x 76.1 x 7.8~8.5mm、「iPhone 11 Pro」が143.9 x 71.4 x 7.8~9mm、「iPhone 11 Pro Max」が157.6 x 77.5 x 8.1~9.3mmになるようです。
すべてのモデルにおいて現行モデルから大きく変わらないので、ほとんど同じ感覚で操作できるはずです。
カラー
「iPhone 11」のカラーは現在のホワイト・ブラック・イエロー・レッド・コーラル・ブルーからコーラルとブルーが廃止され、新たにグリーンとラベンダーが追加されるようです。BloombergのMark Gurman記者は新色のグリーンとラベンダーを含む破片をTwitterに投稿しました。
And here’s what appear to be your next-generation iPhone XR colors (lavender purple and green instead of blue and coral) as @idanbo reported earlier this week: https://t.co/KQQ6JKmZg9 pic.twitter.com/7k3WZC2ZUi
— Mark Gurman (@markgurman) 2019年5月14日
こういった情報に加えてAppleはスペシャルイベントの開催と共にグリーン/ブルー/イエロー/レッド/パープルに配色されたAppleのロゴを公開しました。昨年のスペシャルイベントでは発表会場のスティーブ・ジョブズ・シアターがゴールドに配色され、実際に新色として登場したことを考えると、iPhone 11のカラーラインナップに関係している可能性が高そうです。
なお、ボディが有する防水と防塵の性能については従来のモデルと同じIP68等級が維持されると噂されている一方で、“最大水深2メートルで最大30分間に耐える”性能から大幅に向上するとも報じられています。
価格
現時点でiPhone 11シリーズの販売価格に関する噂はありません。日本では電気通信事業法の改正に伴い、現在は最大半額の端末割引が10月以降は上限2万円に規制されます。総務省は法改正の前でも改正内容を反映するよう要請していることからキャリア版iPhone 11シリーズの実質支払額は非常に高額になるかもしれません。
SIMフリー版iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XRの販売価格は以下の通りです。
iPhone XS | iPhone XS Max | iPhone XR | |
---|---|---|---|
64GB | 112,800円 | 124,800円 | 84,800円 |
128GB | ― | ― | 90,800円 |
256GB | 129,800円 | 141,800円 | 101,800円 |
512GB | 152,800円 | 164,800円 | ― |
まとめ
iPhone 11 | iPhone 11 Pro | iPhone 11 Pro Max | |
---|---|---|---|
デザイン | |||
容量 | ?GB | ?GB | ?GB |
価格 | ? | ? | ? |
ディスプレイ | 6.1インチ 1,080 x 2,160ピクセル Liquid Retina HD(液晶) |
5.8インチ 2,436 x 1,125 ピクセル Super Retina HD(有機EL) |
6.5インチ 2,688 x 1,242 ピクセル Super Retina HD(有機EL) |
サイズ | 150.9 x 76.1 x 7.8mm | 143.9 x 71.4 x 7.8mm | 157.6 x 77.5 x 8.1mm |
重さ | ?g | ?g | ?g |
チップセット | A13 | ||
メモリ | 4GB | ||
カメラ | デュアルカメラ (広角レンズ+望遠レンズ) |
トリプルカメラ (広角レンズ+望遠レンズ+超広角レンズ) *超広角レンズ: ソニー製 / 12MP / 視野角120~130° / 5レンズ / ƒ/2.4 |
トリプルカメラ (広角レンズ+望遠レンズ+超広角レンズ) *超広角レンズ: ソニー製 / 12MP / 視野角120~130° / 5レンズ / ƒ/2.4 |
TrueDepthカメラ | 12MP / 5レンズ | 12MP / 5レンズ | 12MP / 5レンズ |
バッテリー容量 | 3,000mAh | 3,200mAh | 3,500mAh |
セキュリティ | 改善されたFace ID |