昨年発売されて大ヒットした「Pixel 3a」シリーズ。夜景撮影や一眼レフカメラで撮影したようなポートレート撮影で高く評価されたカメラはほぼそのままに、他のスペックを抑えることで4万円台から購入可能な低価格を実現しました。
今年も「Pixel 4a」シリーズの発売が期待されます。
この記事では2020年春に発売と報じられている「Pixel 4a」シリーズの発売日・発表日・特徴・価格・スペックなどの噂と最新情報をまとめています。
UPDATE:2020/08/04 0:33Googleが「Pixel 4a」を正式発表した。発売日や価格、新機能はこちらの記事でまとめている。
UPDATE:2020/08/04 0:35
目次
30秒でわかる「Pixel 4a」の噂まとめ
- 「Pixel 4a」、「Pixel 4a 5G」の2機種
- Pixelシリーズ初のパンチホールデザイン
- さらに縦長になった5.8インチディスプレイ
- 指紋認証
- Snapdragon 730G
- 6GBのメモリ
- 128GBのストレージ
- 5G対応モデルあり
- モーションセンス非対応
- 「アクティブエッジ」の削除
- ジャストブラックの1色
- 128GBが349ドル
- Pixel 3aは64GB・399ドルでした
特徴
GoogleのPixelスマートフォンが登場したのは2016年10月。GoogleはそれまでNexusシリーズを展開していましたがブランド名を変更し、開発者等向けのリファレンスモデルから一般消費者向けのモデルに変わります。
価格も大きく変わりました。Nexus 5Xの379ドル〜、Nexus 6Pの499ドル〜でしたが、Pixelは649ドル〜と高価格帯のプレミアム路線に。
最大の特徴であるOSアップデートとセキュリティアップデートの即時配信、アップデートが長期保証*されているGoogleのスマートフォンですが、NexusからPixelに変わったことで手ごろに購入するのが難しくなりました。
アップデートの即時配信: Googleストアから購入した場合、OSアップデートは通常2週間以内。
アップデートの長期保証: OSアップデートは発売日から最低2年間。セキュリティアップデートは発売日から最低3年間または販売終了日から最低18ヶ月間のいずれか長い方。
多くの人が求めていたのはNexusシリーズのように手ごろに購入できるGoogleのスマートフォンです。Googleがこの声に答えたのはPixelシリーズの登場から約3年後。2019年5月に「Pixel 3a」と「Pixel 3 XL」が登場します。
前年の秋に発売されたPixel 3シリーズの価格が10万円に設定されていたのに対してPixel 3aシリーズは半額の4.8万円。
低価格を実現するためにボディの素材が強化ガラスからポリカーボネートに変更されました。他にも性能の劣るプロセッサにグレードダウンしたり、ワイヤレス充電や画像処理に特化した「Pixel Visual Core」も削除されました。
一方、高く評価されたカメラやおサイフケータイ(FeliCa)はそのまま搭載されたことでコストパフォーマンスの高いモデルとして人気を集め、前年比でPixelデバイスの売り上げが2倍になります。
低価格モデルを発売したことによってようやく芽が出始めたPixelシリーズ。後継機の登場も待ち望まれているなか、開発中のAndroidやGoogleの関連アプリから後継機とされる「Pixel 4a」シリーズの存在が発見され、Google公式サイトに一時的に掲載されたことから発売は確実になっています。
「Pixel 4a」シリーズは、昨年秋に発売されたPixel 4シリーズをベースにいくつかの新機能を落とした低価格モデルになるでしょう。
Pixel 4シリーズが高いコストのハードウェアによって大きく進化したことを考えると、「Pixel 4a」は多くの機能が搭載されない可能性があります。
- リフレッシュレート90Hzでなめらかに映像を表示する「スムーズディスプレイ」
- 周囲の明るさに応じて画面の明るさや色味も調整する「アンビエントEQ」
- スマホに触れず操作できる「モーションセンス」
- 安全で高速な3D顔認証
- 広角レンズと望遠レンズのデュアルカメラ
- eSIM
昨年は画面サイズとバッテリー容量の異なる2種類のモデルが発売されました。現時点で「Pixel 4a」シリーズに関するコードネームは2つ見つかっています。2機種の違いについて詳細はわかっていませんが、プロセッサと5G対応、ボディサイズ、カメラに違いがあるようです。
- sunfish: Pixel 4a
- bramble: Pixel 4a 5G
- redfin: Pixel 5
5G
Androidのソースコード管理プロジェクトAOSPなどから「Pixel 4a」シリーズとされるコードネームと、それに紐づくプロセッサが明らかになり、Snapdragon 730GまたはSnapdragon 765を搭載するようです。
「Pixel 4a」が搭載するSnapdragon 730Gは残念ながら5G非対応ですが、「Pixel 4a 5G」と「Pixel 5」が搭載するSnapdragon 765Gは5G対応のチップセットです。
「Pixel 4a」の実機で計測したベンチマークスコアも明らかになっており、Pixel 3aから7万点以上のスコアアップを実現。Pixel 3 XLと同等のスコアを記録しています。
一方で、3Dゲームなどで利用されるOpenGL APIのスコアが、Pixel 3 XLの半分以下となっていることからGPUの性能が低く、高グラフィックのゲームアプリには向いていないようです。
デザイン・サイズ
Googleストアに誤掲載された公式画像などから「Pixel 4a」のデザインが明らかになっています。昨年発売のPixel 3aから大きく変わるようです。
ディスプレイはノッチのないフルスクリーンデザインに変化し、フロントカメラの際まで有機ELが伸びるパンチホールを採用。画面サイズは5.8インチになるようです。なお、Pixel 4で不評だったブサイクな黒フレームは継承されません。
画面サイズの大きいPixel 3a XLが売れなかったことから「Pixel 4a XL」は存在しないようです。Google製アプリの解析結果も「Pixel 4a XL」が存在しないことを示しています。
「Pixel 4a」は、Pixel 3aよりもわずかに画面サイズが大きくなるものの、上下のベゼルが大幅に削られることでボディサイズはコンパクトになります。縦幅は約7mmも小さくなり、横幅が70mmを切ることで片手操作がさらに快適になるでしょう。
- パンチホール
- 144.2 x 69.4 x 8.2mm
- 5.8インチ
- 縦横比 19.5:9
- 極太ベゼル
- 151.3 x 70.1 x 8.2 mm
- 5.6インチ
- 縦横比 18.5:9
ボディの素材はマットなプラスチックを採用するようです。最近ではプラスチックボディを採用しながらワイヤレス充電に対応するスマートフォンはあまり見られなくなっていて、Pixel 4aもワイヤレス充電には対応しないでしょう。
音楽やゲームアプリを音の遅延なしで楽しめる有線イヤホンを使えるヘッドフォンジャックが端末上部に搭載されます。
カラーバリエーションは当初、白/黒/青の3色展開になると報じられましたが、最新情報ではJust Blackの1色になると見られています。流出したプロモーション画像で確認できた白は存在しないのかもしれません。
「Pixel 4a」の実機写真
カメラ
背面にはPixel 4と同じ四角形のカメラが搭載されるようです。
デザインは同じですが12メガピクセルのシングルレンズが搭載されるとのこと。つまり、トレンドの超広角レンズやズーム時に画質が劣化しない望遠レンズは利用できず、一眼レフのように背景をぼかせるポートレート撮影のクオリティもハイエンドのPixel 4シリーズには及ばないことになります。
レンズを増やすことはコストに直接響くため、低価格帯のスマートフォンでは難しいのかもしれません。ただ、シングルレンズであればカメラユニットをPixel 4と同じデザインにする必要はないはずが、、、
いつもどおり「Pixel 4a」で撮影した写真が多数リークされています。
指紋認証
Pixel 4には、シリーズ初の3D顔認証が搭載されましたが、「Pixel 4a」は指紋認証を採用するようです。
3D顔認証は寝顔など目を閉じていても認証を突破できてしまう欠陥があるほか(今後数ヶ月に修正予定と発表済み)、突然、顔認証が使えなくなる不具合が発生しているため、指紋認証の選択は無難かもしれません。
なお、指紋認証センサーは背面の中央に配置されるため一度デバイスを持ち上げて画面ロックを解除する必要があります。
モーションセンス
画面に触れず音楽のスキップやアラームのオフ、着信音のミュートなどスマホを操作できる「モーションセンス」は搭載されないようです。
「モーションセンス」を実現するためにはレーダチップが必要ですが、「Pixel 4a」のベゼルは非常に小さく搭載するスペースは見当たりません。カメラと同じくコストの問題で搭載できない可能性があります。
Pixelスマートフォンの特徴的な機能であるスマホを握ってGoogleアシスタントを起動する「アクティブエッジ」も削除されるようです。Android 10では画面の右下または左下から画面中央に向かってスワイプすることで音声アシスタントの起動が可能であり、Android 11では背面をダブルタップすることで同様の操作ができることから削除される可能性は高いでしょう。
発表日・発売日
現地時間5月12日から開催される開発者向けのイベント「Google I/O 2020」で発表されると報じられていましたが、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐことを理由に中止に。
Google I/Oの中止発表後、実質的な代替イベントとなる“The Beta Launch Show”を現地時間6月3日にオンライン限定で開催することが発表されました。このイベントで「Pixel 4a」が発表される可能性が高いと報じられていましたが、市場の状況を鑑みて再延期されたと報じられています。
新型コロナウイルス感染拡大による経済状況の悪化によって、2020年第1四半期におけるスマートフォンの出荷台数は前年同期で11.7%の大幅減を記録するなど世界的にスマートフォンが売れていない状況です。そういった経済状況のなかで発売するよりも景気回復が見込める数ヶ月先に発売することで少しでも売上を伸ばしたいという意図があるのかもしれません。
Googleが公開したティザーサイトによると現地時間8月3日に「Pixel 4a」が発表されるようです。発売日は10月22日と噂されていますが、Android 10で開発が進められていることを考えると9月までに発売されるのではないでしょうか。
5G対応版の「Pixel 4a 5G」についてはAndroid 11で開発が進められていることから同OSの配信予定日である2019年9月以降に発売となりそうです。8月3日に「Pixel 4a 5G」が発表されるかはわかりません。
価格
流出したプロモーション画像から「Pixel 4a」の販売価格は399ドル〜になると見られていましたが、最新情報では128GBが349ドルに設定されるようです。
また、Googleアンケートモニターで配信された市場調査アンケートも「Pixel 4a」の販売価格が349ドルになることを示唆しています。
Appleが今年4月に発売した新しいiPhone SEが64GB・399ドルのため、価格設定を見直したのかもしれません。新しいiPhone SEは、高価格帯のiPhone 11シリーズと同じ“スマートフォン史上最速”を謳うプロセッサを搭載しているため価格設定の見直しは妥当でしょう。
昨年発売されたPixel 3aシリーズは399ドルだったため「Pixel 4a」は50ドル値下げされることになります。なお、5G対応版の「Pixel 4a 5G」は499ドルになるようです。
日本での販売価格ですが、Pixel 3aの為替レート(1ドル124〜127円)で計算すると「Pixel 4a」の販売価格は43,000円前後、5G対応版の「Pixel 4a 5G」は61,000円前後になります。Pixel 3aは64GBで49,500円だったので「Pixel 4a」はストレージを倍増しながら6,000円ほど安くなる可能性があります。
スペック
Pixel 4a | Pixel 3a | |
---|---|---|
価格 | 43,000円? | 49,500円〜 |
OS | Android 10 | Android 9 |
サイズ | 144.2 x 69.4 x 8.2mm | 151.3 x 70.1 x 8.2 mm |
重さ | 143g | 147g |
ディスプレイ | 5.8インチ 2,340 x 1,080ピクセル 縦横比 19.5:9 リフレッシュレート60Hz | 5.6インチ 2,220 x 1,080ピクセル 縦横比 18.5:9 リフレッシュレート60Hz |
カメラ | シングルレンズ 12.2メガピクセル | シングルレンズ 12.2メガピクセル、ƒ/1.7、視野角77°、画素サイズ1.4μm 光学手ブレ補正 |
フロントカメラ | 8メガピクセル、視野角84° | 8メガピクセル、ƒ/2.0、視野角84°、画素サイズ1.12 μm |
プロセッサ | 4a: Snapdragon 730G オクタコア(2.2GHz+1.8GHz) | Snapdragon 670 オクタコア(2.0GHz+1.7GHz) |
セキュリティチップ | Titan M | Titan M |
メモリ | 6GB | 4GB |
ストレージ | 128GB | 64GB |
バッテリー | 3,140mAh | 3,000mAh |
急速充電 | USB-C 18W | USB-C 18W |
ワイヤレス充電 | X | X |
イヤホン端子 | ○ | ○ |
生体認証 | 指紋認証 | 指紋認証 |
おサイフケータイ | ? | ○ |
5G | X | ? |
SIM | デュアルSIM | デュアルSIM ※日本版はシングルSIM |